グレー
イメージを丸っとチェンジするのは無理なので、
イメージをシフトするよう心掛けているものの、
なかなかそうもいかないことも在って、
自分のぼやけた輪郭から離脱するようなぞわっとした感覚がまだ皮膚に残っている。
腑抜けた面を覆うように汚しながら、ただ、生きているだけの小さな個体になってしまう。
何もかも吐け出せないのなら何も飲み込みたくはないという不思議な感覚に陥る、ひとは0にも100にもなれやしないし、そうなりたいとも思わない。
もう崖っぷちには立ちたくない。
酩酊した頭を掻きむしりながらもこんな時にキューティクルの痛みだとかくだらないことに意識がいくのをぼんやりと笑ってしまう。
辺り一面が曖昧だ。